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11月19日のまにら新聞から

新聞論調

[ 690字|2007.11.19|社会 (society)|新聞論調 ]

捜査の息を抜くな−下院爆弾事件

 マカティ市の大型商業施設爆発事件をめぐって政府関与の疑念が払しょくされない一方で、国家警察は下院議事堂爆弾事件に対しては満足すべき結論に向かって捜査を進めているようだ。その違いは、国家警察が下院爆弾事件では初動捜査を慎重かつ規律をもって行った点だろう。

 国家警察が容疑者三人を拘束せずに射殺した点を除いて、現在までに捜査について目立った問題はない。だが、警察が強調するように実行犯は特定されたが、首謀者は特定されておらず、捜査は終了していない。

 捜査において、誰が①襲撃手段②動機③襲撃の機会︱︱を有していたかの三点が残っている。

 現在、捜査線上に浮かんでいるのはサラプディン前下院議員である。爆弾の標的とされるアクバル下院議員の政敵であり、疑惑が高まる中、サラプディン前議員は身の潔白を証明する機会を切望している。

 この点から問題が浮上する。政治的要素が介入するとすれば、国家警察はサラプディン氏をどのように取り扱うのだろうか。ゲリラではなく政治家であるため、同氏を丁重に扱うことだろう。上部の指示を待ちたがる官僚体質で大統領府の指示があるまで進展は望めないかも知れない。

 警察はサラプディン氏を首謀者とする世論に流されず、捜査の手綱を引き締めて首謀者を特定すべきだ。

 最悪のシナリオは、①捜査の行き詰まり②首謀者捜査遅延を口実にした責任逃れ③首謀者が姿を消したり奥地に逃亡︱︱などだ。指導者を失った支持者は危険な状態になり、政府に反旗を翻すことも予想される。そして武装闘争を盾に政府と取り引きし、譲歩を勝ち取ることだろう。(18日・インクワイアラー)

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