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11月27日のまにら新聞から

国軍の病を治せ

[ 676字|2006.11.27|社会 (society)|新聞論調 ]

将校30人の軍法会議

 比国軍は長年、悩まされてきたクーデターという病原体ウイルスの撲滅に向け一歩前進した。エスペロン国軍参謀総長は、今年二月に発覚した現政権転覆計画に元海兵隊司令官、陸軍の偵察レンジャー連隊長ら将校三十人を軍法会議にかけることを決定したからだ。

 同連隊長のリム准将は一九八九年十二月、部隊を率いて首都圏マカティ市内の商業地区を占拠、アキノ元大統領を追放しようとしたことで知られる。他の将校らは今年二月、タギッグ市フォートボニファシオにある海兵隊本部を占拠し、ピープル・パワーを奮い起こそうとしたが失敗に終わった。

 リム准将はとっくに処罰されているべきだった。軽くしかられた程度で、数年後には連隊長にまで昇進した。今回こそ、リム准将は軍法違反で処罰を受けるだろう。これまでの軍歴がどれだけ賞賛すべきであろうと、今回こそ民主主義制度下の軍人として処罰されるべきだ。

 将校三十人を訴追するに当たっては、国軍は司法制度が国民の信頼を裏切ってきたような遅々とした対応であってならない。軍法会議はさっさとやるべきだ。二〇〇三年国軍将兵反乱事件に関与した若手将校の裁判のように長引かせるのは許されない。

 その反乱事件で設置された委員会の勧告は過去二年の間、なんとか実行されたが、それは軍から汚職と政治への関与を無くすなど、国軍からクーデターという名のウイルスを永久に除去するための手段としてである。軍内改革とクーデター策動者への処罰のほかに、治療に欠かせないのは公正な政府である。大義のない反乱は決して成功せず、的外れな行動として消えるだけだ。(21日・スター)

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