責任者に厳罰を
看護師試験漏えい問題
看護師資格試験の漏えい問題に関して、控訴裁判所は十八日、予定されていた合格者一万七千八百人の戴帽式を差し止める決定を下した。六月の国家資格試験に合格した者たちの多くはこの事件に関与していなかったと推定される。正直に試験を受け、合格した卒業生たちは今回の醜聞の犠牲者たちだ。そして国内外の職場でその資格について疑惑を持たれるかもしれない現役の看護師たちも今後、犠牲者になるだろう。
医療従事者の国家試験に関し、不正疑惑が取り沙汰されるのはこれが初めてではない。もし、政府がこの類のスキャンダルに終止符を打ち、比人医療従事者の質を維持したいのであれば、今回の不正に関与した者たちに対し厳しい措置を取るべきである。これには漏えいに関与したとされる看護学校や予備校の経営者も含まれ、彼らの学校を閉鎖すべきだ。
また、不正にかかわった看護師や政府職員を処罰し、職場や公職から追放すべきである。基準を満たさない看護学校の経営者は、教育省の役人から運営許可を取り消されるのを怖れて政治家に口利きを頼んだともいわれる。これら全ての関与者を洗い出し、公表すべきだ。今回の試験を受けた看護学校卒業生たちは誰の責任で戴帽式が遅れているのかを知りたいに違いない。
今や比人看護師に対する需要は海外でとても高い。しかし今回の疑惑により看護師の資格そのものに不信感が噴き出しており、現状のような海外での活躍は長く続かないかもしれない。また、政府が今回の不正の責任者に厳罰を科さない限り、看護師資格試験だけでなく、他のすべての専門職資格試験においても不正行為が起きることになるだろう。(19日・スター)