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5月22日のまにら新聞から

気高い職業意識か

[ 697字|2006.5.22|社会 (society)|新聞論調 ]

記者殺害事件多発

 ジャーナリストにとってフィリピンはイラクに次いで危険な国とされている。確かにジャーナリズム関係者が犠牲になる数はイラクに次いで多いのだろう。しかし、そのほとんどの犠牲者はいわゆるフリーランスの記者か大衆紙のために働いている者である。つまり、大手の新聞紙に関する限り、事態は正常なのである。我々が享受している報道の自由に対する脅威は存在していないと言える。

 先日、大衆紙の記者が殺され、また犠牲者数が更新された。この類の殺人事件の捜査は、被害者が書いた過去の記事を調べ、彼が敵に回した個人や組織について調べるのが常道だろう。フィリピン・ジャーナリスト同盟によると、今回の記者殺害事件で、一九八六年の民主化以来、殺された記者の数は七十八人に上るという。実は百一人に達するという声もある。しかし、私が思うに、ジャーナリスト同盟はまずこれらの殺された記者たちが書いた記事を再検討する必要があるだろう。そして彼らが善良なジャーナリズムと評価できるような記事を書いていたらその時初めて、その気高い職業意識を守るために自分の命を犠牲にしたジャーナリストとして彼らの名前をリストに載せるべきであろう。

 しかしながら、今回の記者が殺された同じ日にパンガシナン州でも農民組合のリーダーが殺害されている。この記者と農民リーダーはバイクに乗った二人組に銃撃されるという全く同じ方法で暗殺された。マニラ首都圏では少ないが、地方でこのような事件が相次いでいる。とにかくこうした無意味な暗殺を中止させるため、我々ジャーナリズムが立ち上がり、報道の自由を今こそ実践すべきである。(18日・スター、アレハンドロ・ロセス氏)

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