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7月25日のまにら新聞から

国家崩壊の瀬戸際

[ 697字|2005.7.25|社会 (society)|新聞論調 ]

際限なき政争

 この国は内部崩壊しようとしているのか。アロヨ大統領の政治的危機をめぐり与野党が金切り声を上げて争うのを聞けば、答えは「イエス」。しかし、崩壊は、政争に夢中で統治を忘れた指導者たちが、問題を放置して事態が悪化することにより引き起こされるのかも知れない。

 大統領の電話盗聴問題が浮上してから四十七日がたった。この期間にバギオ市の人口に相当する推定二十七万二千六百人の新生児が誕生し、現在同八千四百万人のわが国民に加わった。一方、公的債務は四百三十二億ペソ以上増え、十四万七千八百人の国民が海外に向かった。

 世界では原油高が続き、一バレル五十ドル以上で高止まりしている。国際テロ組織アルカイダがわれわれを脅かし、アジア版のキューバ危機が朝鮮半島に現れようとしている。

 しかし、大統領は持てるエネルギーと資金を政治的な生き残りのためだけに費し、野党も同様にすべての資源を政権転覆に注いでいる。

 アロヨ上院議員は「誰も自分たちの本業を気に止めていない」と指摘。議会が大統領弾劾と憲法改正にかまかけて来年度予算が成立せず、前年予算を踏襲する羽目に陥るのだけは防がなければいけない。経済の弱体化を加速させ、弱者がそのしわ寄せを受けることになる。

 誰もエストラダ前大統領の泥棒政治の再来や共産主義政権の誕生など望んでいない。本紙のパルコ編集主任は辞任した経済閣僚たちやドリロン上院議長、野党陣営、昨年の大統領選で落選したビリアヌエバ氏、カトリック教会、財界などに政治的混乱に終止符を打つよう呼び掛けている。市民の声を代弁していると言えるかもしれない。(21日・インクワイアラー、フアン・メルカド氏)

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