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3月14日のまにら新聞から

いつも変わらぬ苦難

[ 665字|2005.3.14|社会 (society)|新聞論調 ]

石油価格高騰に無策な政府

 新しい年を迎え、三カ月もたたないうちガソリンとディーゼルの価格が記録的な高騰を示しており、間違いなく、交通料金や食料品などの生活必需品の値段に跳ね返ってくる。過去二年間、ちっとも変わらない苦難である。

 エネルギー省のアバヤ次官は今年に入っての値上がりは、「純粋な市場の力」によるもので、国内石油業界も市民も受け入れてほしいと要請した。アロヨ大統領もまた、物価の変動は市場に従う他はないという政策を固持すると言明した。

 その一方で、大統領は石油自由化法の見直しにゴーサインを出し、石油業界に「良識」ある対応を求めた。また、ドリロン上院議長は石油元売り大手のペトロンの経営支配権を政府が取り戻すべきだと提案した。しかし、こんな対策は国民の目には時代遅れで、実現できそうもないと映っている。

 政府の政策は明らかに近視眼的で、結果にばかり注目して原因に目を向けようとしない。問題は、わが国が輸入原油に依存していることなのだ。私たちは死ぬまで、この常軌を逸した物価上昇に付き合わなければならないのだろうか?

 確かに、政府は努力しているのかもしれない。しかし政府が燃料節約のための手段や代替エネルギーの開発を大々的に奨励しているとは思えないのだ。新しいテクノロジーを使えば、燃料を二〇%節約できるし、太陽光発電は大きな能力を秘めていることが証明されているのに、である。

 政府は石油製品価格の高騰を抑制する気があるのか。有効に対処できないのは資金不足だからとはいえない。時には、想像力の欠如が原因なのだ。(10日・インクワイアラー)

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