読書で思考力養え
子供の成長阻むテレビ
ソリマン社会福祉開発長官は先週、テレビの見過ぎは子供の想像力や才能に悪影響を及ぼすと警告した。研究報告によると、テレビは人間の感覚を鈍くする。でたらめなゴシップを流す番組に象徴されるように、フィリピンではテレビ番組の内容は知的、文化的に不毛である。
精神的刺激を受けやすい幼少期に長時間テレビを見ると知力の発達を衰退させる要因になる。
米国の研究によると、脳が柔軟な子供が長時間テレビを見ると恍惚(こうこつ)状態を引き起こす右脳を刺激し、週二十時間以上見ると、言語・論理的思考をつかさどる左脳に悪影響を与える。読書嫌いの子供にとってはテレビを見る方が楽だ。テレビは集中力を必要としないが、読書は集中力、思考力を要する。
テレビの画像ばかりに浸ると、子供の想像力は損なわれる。知性や創造性を子供が構築していくためには、心のイメージ作りが大事である。
二次元の画面は知覚の発達につながらない。視覚が成長する時、テレビの見過ぎは子供の観察力を阻害する。テレビは現実生活の体験や活動とあまりにかけ離れており、子供を感嘆させることはない。中毒になれば、自我をも失わせる。
現実に、テレビの見過ぎで子供は宿題をさぼり、睡眠不足を招いている。この結果、学校の成績は悪化する。
親は子供がテレビを見る時間を制限し、見た番組について子供と議論すべきだ。もし、教育上好ましくない番組や、暴力的な番組を発見したら、テレビ局に抗議すべきである。
テレビの存在は読書量を減少させてしまう。だが、子供に読書は不可欠。読書力衰退を阻止しよう。(1日・インクワイアラー)