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2月21日のまにら新聞から

重要課題に専念せよ

[ 683字|2005.2.21|社会 (society)|新聞論調 ]

爆弾テロと大統領

 マカティ、ダバオ、ジェネラル・サントスの三都市でこのほど起きた連続爆弾テロは、フィリピンがテロ活動の危険にさらされていることを如実に裏付けた。テロを受けて米国、英国、ニュージーランド、オーストラリアはそれぞれ比への渡航勧告を出し、CNNテレビは事件を繰り返し報道した。

 国軍最高司令官でもあるアロヨ大統領、クルス国防長官、レイエス内務自治長官は十二人の死者、百四十人超の負傷者を出したテロを未然に防げなかった責任を取らなければならない。情報機関は不意打ちをくらった形となった。第一に、ミスアリ前議長派が率いるモロ民族解放戦線(MNLF)分派の力と脅威を過少評価していたことが指摘できる。

 問題は大統領自身がプロジェクトの開始式典やフィエスタ、スクウォッター地区の給水事業に顔を出したり、ほぼ連日の視察で時間を無駄にしていることにある。

 大統領は治安状況や汚職問題、財政危機問題だけに集中すべきだ。重要課題に専念し、式典や結婚式の立ち会い、葬式の参列、運動選手や美人コンテストの優勝者の表敬訪問など時間を費やすだけの一貫性のない行動を慎むべきである。こんなことは夫や娘、官房長官、副大統領に一任すればいい。

 米国ではホワイトハウスの訪問者は制限されている。わが国ではメダル受賞者や悲劇的な事件に巻き込まれた人ならだれでも大統領に謁見(えっけん)でき、事務レベル級の会議の代表団ですら大統領府に通される。平常時ならそれでもいい。だが相次ぐ危機にある今、大統領は最も重要な問題を優先し、それに集中しなくてはならない。(16日・トリビューン、アーネスト・マセダ氏)

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