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4月19日のまにら新聞から

出馬撤回を表明せよ

[ 687字|2004.4.19|社会 (society)|新聞論調 ]

ロコ候補渡米問題

 ラウル・ロコ氏の大統領を目指す試みはついに終わった。病気のために彼は選挙キャンペーンから身を引いたのである。公式にはまだ候補者だが、彼に期待を寄せた支持者たちの夢は今やついえたのだ。

 ロコは今回と前回の選挙で、外からの改革主義者としての伝統を引き継ぎ、政界に強く根付いている保守的な政治システムを打破しようとした。彼の立候補は、エリート層の冷笑主義と下層民衆が持っている恩恵への期待感に毒された政治システムに、中流階級の価値観を注入するという試みだったのである。

 かつての先達であるクラロ・M・レクトやラウル・マングラプスと同様、彼は、エリート層の改革主義者や中流階級の大多数、そして多くの若者たちを引き付けた。しかし少数派の彼はその闘いを始める前に、敗退を余儀なくされていた。なぜなら、多数派は、資金と組織力が選挙の勝敗を決定すると確信しているからだ。

 今回のロコ氏の立候補から学ぶものがあるとすれば、理想主義がわが国のかなりの有権者に対して投票の動機付けを与え得るということであった。彼の試みは失敗したとはいえ、我々の政治システムに少なくない影響を与えたのだ。

 今回のような場合、支持者に対するリーダーの責任とは一体どこにあるのだろうか?国民の統一と誠実さに重きをおいた立候補者としては、自分の支持者たちを宙ぶらりんの状態で放っておいて自分の体面を繕うことだけに取り組むことはできない。自分こそが大統領としてのモラルと知性を備えていると宣言したからには、今こそ自分の健康状態が大統領には不適格だと認め、出馬撤回を表明すべきだろう。(14日・インクワイアラー) 

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