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10月13日のまにら新聞から

世界に笑われる警察

[ 668字|2003.10.13|社会 (society)|新聞論調 ]

テロ容疑者脱走事件

 イスラム過激派、アブサヤフのメンバーが脱走しようとした事件で殉職した三人の警察官の家族に対し心から弔意を表したい。

 今回の脱走はアブサヤフメンバーを射殺することで阻止された。しかし、国家警察の本部で血塗られた事件が再発したのは戦りつすべき事態である。七月には、首都圏連続爆破テロ事件のアルゴジ被告と、アブサヤフメンバー二人が脱走したばかりだ。

 脱走を試みた男性は、犯罪捜査隊(CIDG)の拘置施設から運動のために外に出た。手錠もされていなかった男性は、ライフルを奪い取り警官三人に発砲し殺害。警察の精鋭部隊が射殺するまで三時間を要した。

 しかし、これは公式発表の内容であって、真相はやみの中だ。エブダネ国家警察長官は、CIDGのマティリアノ隊長にいったん調査チームを率いることを命じた。だが、隊長は休職願いを出し受理された。エブダネ長官はまた辞職を免れた。

 なぜ国家警察はテロ事件の容疑者を通常事件の容疑者と同様に扱うのか。通常事件の容疑者は警察の使い走りや掃除人として使われている。今回事件の男性も同様の扱いを受けていた。国家警察では、テロリストであれ雑用係として使う被拘置者には、朝の日光浴を許していた。彼は米兵が死んだサンボアンガ市の爆弾テロ事件の容疑者だが、通常事件の容疑者と同じ待遇だった。

 国家警察は学ぶことを知らない。アロヨ大統領が手綱を引き締めないせいで、テロ対策強化を主張する政権自体がしばしばとまどう事態を生んでいる。ブッシュ大統領を送り出す米国人はおののき、世界は笑っていることだろう。(8日・スター)

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