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6月30日のまにら新聞から

「美白」への熱中止めよ

[ 699字|2003.6.30|社会 (society)|新聞論調 ]

美しい肌とは

 多くのフィリピン人女性は、肌を白くすることを切望しており、肌の手入れに多額の金を費やす。だが、「白人のような肌になりたい」との彼女らの努力は無駄になるばかりだ。また、美白剤を販売する内外の化粧品メーカーは利益を得るが、多量の美白剤使用はかえって肌に悪影響を及ぼすとすらいわれる。

 米国の人気歌手やメグ・ライアンなどの人気ハリウッド女優はもちろん、わが国で一九九六年に大流行したメキシコのテレビドラマも、今大人気の台湾製ドラマでも主演女優は魅力的な白い肌の持ち主だ。この影響で、比人女性は異常なぐらい高価な美白剤、美白石けんを購入している。

 私は若い女性に警告したい。美白石けんを使ったからと言って、肌は白く変わりはしない。美白石けんに効果があるか知りたいなら、普通の石けんを顔の半分に、残る半分に美白石けんを使って、左右の顔色が変わるかどうか試してみたらいい。

 そもそも美しさや魅力は肌の色とは関係がない。笑いや美しくなめらかな肌こそが外見を引き立たせるのだ。実際、褐色や黒い肌でも、すごく美しい人を知っているし、白い肌でひどく醜い人もいる。

 また、年を取るのを避けることはできないが肌の老化を防ぎ美しくすることはできる。将来、老いた母親の肌と同じようになるのでは、と不安がる必要はない。

 ①脂肪を控え、タンパク質、炭水化物、果物などを摂る②皮膚がんの原因といわれている紫外線の影響を比人の肌は受けやすいので、戸外に出る時は日焼け止めを顔や腕などに塗布する③喫煙や受動喫煙、過度のアルコール摂取を避ける︱︱などで美しい肌を保つことはできるのだ。(21日・タイムズ、ダヒリ・アスピレラ氏)

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