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6月3日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 594字|2013.6.3|社会 (society)|ハロハロ ]

 昨年12月初めの日曜日。フィリピンへ久しぶりに来た元マニラ新聞記者の女性とランチでも、ということになり、マカティ市内グリーンベルト3で待ち合わせた。ドーム風の屋根のある教会と商業施設との間に小さなスペースがあり、周りにベンチが何脚か置いてある。教会に近いベンチの端に座って連絡を待った。

     ◇

 そこへ携帯で話しながら比人のおばさんが現れ、反対側の端に腰を下ろすと、「日本人ですか」と日本語で聞く。やがて若い女性が2人現れ、おばさんとあいさつした後、並んでベンチに。脇に座った化粧の濃い女性が、フィリピンにどれぐらい居るのか、とやはり日本語で聞く。なにやらうさんくさいので、はぐらかし半分、英語で答えた。また質問。「誰か待ってますか?」「イエス」「ガールフレンド?」。

     ◇

 事実とは違うが、その方が無難かと思い「ガールフレンド」と答えた。すると、3人はなにやら話し込んでいたが、間もなく立ち去った。誘い込んで睡眠薬入りドリンクを飲ませ、所持金を奪う強盗グループか? 後で元女性記者にその話をしたら「間違いないですよ」。翌日、会社では現場担当デスクが「惜しかった。もうちょっと行ってほしかったですね。記事にできたのに」と残念がる。うーん、誘いに乗ったとしても、うまく切り抜けられたかどうか。色々想像すると、興味と不気味さが入り混じって複雑な気分になった。(紀)

ハロハロ