ハロハロ
[ 527字|2010.7.26|社会 (society)|ハロハロ ]
久しぶりに訪れたマニラで台風直撃に遭遇した。搭乗機が悪天候で着陸できず、50分間、旋回しながら待機飛行する事態に直面した。機長が成田離陸直後に「台風接近中」とアナウンスしていたので、ある程度、影響があるかと予想していたが、長時間の旋回飛行は想定外だった。初体験だが気分的には最悪だ。「閉鎖の場合、クラーク空港に向かう」と伝えられると、機内は一瞬、ざわめいた。
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空港上空では着陸許可待ちの便が数珠つなぎで、搭乗機は6機目になった。座席前面のスクリーンを見ると、雲間の中を機体が右へ右へと大きく旋回、天候回復を待ち続ける。視界不良が一瞬解消し、着陸許可が出たのは約50分後。前方に滑走路の誘導路灯が浮かび上がり、着陸した瞬間、全身の力が抜けた。マニラ空港はこの日、国際、国内便40便が欠航、25便が遅延したという。
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台風は首都圏近くを駆け抜けたが、ホテルで深夜、暑くて目が覚めた。部屋が真っ暗でクーラーも止まっている。自家発電に切り替えたのか、周辺のビルからの騒音がやかましい。廊下の灯りが点灯しているので、フロントに連絡すると、係員が天井脇のブレーカーを上げ回復した。原因が分からないまま、2日目の夜にも再度落ち、暗闇になった。(富)