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2月13日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 534字|2006.2.13|社会 (society)|ハロハロ ]

 東京地検によるライブドアの電撃的な強制捜査には驚かされた。徹底的な極秘捜査で間髪入れずホリエモンを逮捕した。テレビ各局は特集番組の中で、競ってホリエモンが収監された東京拘置所の独居房を紹介した。冷暖房のない広さ三畳の個室。長期間、収監経験のある国会議員も出演し、入所直前にしりの穴まで検査されたと告白。屈辱感や孤独感と闘いながらの生活だったと述懐させていた。

 この映像を見ながら十年前の一九九七年、当時のモンテンルパ刑務所(現ニュービリビッド刑務所)に収監されていた鈴木英司被告=当時(49)=のことを思い出した。大麻所持罪で死刑判決を受け、無実を訴え最高裁に上告中だった。刑務所内からマニラ新聞に獄中記を寄せ、長期連載した後半部分の編集に携わった。この中で比の刑務所内の信じられない実態を事細かく描写していた。

 収監の際、大金を持ち込んだVIP扱いの被告は、房内にビリヤード場を作り、看守専用の無料コーヒー店を開店。刑務所内で堂々と映画撮影を始めた有名俳優や、看守に日当を払って市内の歯医者に同行させる話なども出てきた。鈴木被告はその後、終身刑が確定、現在も服役中の身だが、獄中結婚して子供まで授かった。これもまたビックリな話である。 (富)

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