ハロハロ
[ 438字|2002.10.14|社会 (society)|ハロハロ ]
九月初め、地球に接近してくる地球接近小天体(NEO)らしき物体が発見され、関係者の間で話題を呼んでいる。J002E3と名づけられたこの物体は、月の軌道の内側まで入り込んで来た。米航空宇宙局(NASA)NEOプロジェクトの分析によると、J002E3は計六回、複雑な楕円軌道を描いて地球を周回した後、来年六月ごろ、太陽の方向へ再び戻って行く。落下の確率は微少という。
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同プロジェクトなどの調べによると、どうやら一九六九年十一月に打ち上げられた月着陸有人飛行計画(アポロ計画)十二号の第三段打ち上げロケットの残骸だという。同ロケットは宇宙船を軌道に乗せた後、七一年、地球・月の引力圏から去ったのが確認されている。
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今年四月ごろから、地球に近づき始め、地球から百五十万キロの境界を突破して地球・月の引力圏に回帰してきた。九月三日になってやっと観測網に引っかかったという。それにしてもNEOへの観測態勢が世界各地で整ってくると、ときにはこんな「飛び入り」が見つかる。(紀)