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1月12日のまにら新聞から

副大統領ら除外で形骸化 国家安全保障会議

[ 666字|2025.1.12|社会 (society)|新聞論調 ]

 サラ副大統領が最近、大統領令により国家安全保障会議(NSC)のメンバーから除外されたことは予想された動きだった。サラ氏に加えて、ドゥテルテ前大統領やアロヨ元大統領ら大統領職経験者もメンバーから除外された。

 サラ氏は先月、自身が殺された場合にマルコス大統領とリサ大統領夫人、ロムアルデス下院議長を暗殺するよう殺し屋と契約していると表明し物議を醸していた。今回のNSCメンバーからの除外は当然の成り行きとみられる。同時にサラ氏は昨年11月、「NSCのメンバーだがNSCを開催するという通知を受けたことがなかったので、NSCに対し会合を開いているのであれば、議事録を送って欲しいとリクエストした」と疑問を呈していた。

 実は2022年6月30日にマルコス大統領が就任して以来、NSCは一度も開催されていない。西フィリピン海で中国海警局船が比沿岸警備隊の巡視船や漁業水産資源局の調査船に何度も危険操舵を繰り返し、船体をぶつけるなど暴挙に出ていても、悲しいかな大統領は一度もNSCを開いたことがないのである。前大統領やアロヨ元大統領らが親中派であることや、北京語の出来るサラ氏などがメンバーであるNSCで国家安全保障について協議することは無理だと大統領が考えていたと推測される。

 大統領令では省庁や議会の代表者25人が依然NSCを構成しており、必要と判断すれば大統領がメンバーを追加できる。大統領自身がサラ氏との関係修復を「決して諦めない」と述べたように、NSCの活用も諦めないで欲しい。(6日・スター、マリチュー・ビリャヌエバ)

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