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6月15日のまにら新聞から

男女平等指数9ランク下落 WEFジェンダーギャップ報告書

[ 951字|2024.6.15|社会 (society) ]

世界経済フォーラムが12日に発表した2024年版グローバルジェンダーギャップ報告書でフィリピンは146カ国中25位と前年比9ランク下げた

 世界経済フォーラム(WEF)は12日、世界146カ国・地域における男女格差の現状を各国の統計資料などを基に分析して評価した「グローバル・ジェンダー・ギャップ・レポート」の2024年版を発表した。毎年、東アジア太平洋地域でもトップ級で、5年ほど前までは世界ランキングでもトップ10の常連国だったフィリピンは昨年の16位から9ランク落とし、25位へと後退した。

 今回のジェンダーギャップ報告書では、フィリピンのジェンダーギャップ(男女平等)指数は0・779と前年比0.012下落し、24位のオーストラリア(同0・780)に続き、26位のセルビア(同0.779)とほぼ並んでいる。

 比は先進主要国であるカナダ(同36位)や米国(43位)より上回っており、東アジア太平洋地域ではニュージーランド(4位)とオーストラリアに次いで3番目に高かった。また、タイ(65位)やベトナム(72位)、インドネシア(100位)や中国(106位)、日本(118位)など近隣諸国よりも大きく男女平等が進んでいると評価されている。

 同報告書では「学歴」や「健康と生存」、「経済参加・機会」や「政治的エンパワメント」の下位項目ごとに男女平等の度合いを指数で評価し、その合計をジェンダーギャップ指数として総合し、1が完全な男女平等を実現している状態を意味する。

 フィリピンは「学歴」ではニュージーランドやアイルランド、フランスや英国など27カ国と同率の1でトップにランキングされている。しかし、「経済参加・機会」項目では前回より0・014ポイント減の0・775という評価を得た。女性の労働参加率は0・693とこれまでで最高だったほか、専門職・技術職労働者の分野では100%完全な男女平等が実現していると評価されたが、賃金格差がまだ大きいと分析されている。

 一方で、閣僚(35・7%)や国会議員(37・6%)などの政治的指導層に占める女性の割合は前回調査時よりも低減しており、「政治的エンパワメント」では全体の34位にランクされている。また、「健康と生存」はさらに低い86位だった。

 同報告書で1位はアイスランド、2位がフィンランド、3位がノルウェーと北欧の国々が占めている。最下位はスーダンだった。(澤田公伸)

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