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2月21日のまにら新聞から

「恣意的な逮捕が継続」 人権団体が最新事例報告

[ 1000字|2024.2.21|社会 (society) ]

人権団体カラパタンは、全国で最近発生したマルコス政権下による「恣意的な逮捕」が継続しているとして、非難する声明

 人権団体カラパタンはこのほど、全国でマルコス政権下による恣意(しい)的な逮捕が最近も続いているとして、非難する声明を発表した。

 声明によると、西ネグロス州サンカルロス市の拘置施設では、収監中のサトウキビ労働組合員のレオン・チャリタさんと面会するために訪れていた妻のペルティニサ・チャリタさん(55)が、突然逮捕された。逮捕された13日はレオンさんの誕生日で、子どもたちを伴って来所していたという。

 刑務所職員らは、ペルティニサさんと子どもたち、そしてレオンさんに渡す予定だった所持品の検査中、ペルティニサさんに「バッグから拳銃が見つかった」として、手にしている拳銃を見せた。ペルティニサさんは「身に覚えがない」と主張したが、その場で逮捕され、国家警察サンカルロス署に連行されて現在も勾留が続いているという。

 カラパタンのクリスティーナ・パラバイ事務局長は「面会時に持ち物検査が行われることことは誰でも知っており、銃器を持ち込むわけがない」とし「当人はおろか家族に対しても犯罪行為をでっち上げた」と強い言葉で非難した。

 同事務局長によると、ペルティニサさんは、訪比した1月にビサヤ地方の収監者に面会するなどしていた国連特別報告者のアイリーン・カーン氏に情報提供を行った1人だった。ペルティニサさんは、夫の事件について、カーン氏に説明を行ったという。

 レオンさんは2019年9月18日に他の組合活動家7人とともに、過去にサトウキビ労働者が虐殺された事件(エスカランテの虐殺)に関する記念集会の準備や参加を呼び掛けていた際に逮捕された。陸軍第79歩兵大隊やエスカランテ署、西ネグロス州機動部隊第1中隊によって、さまざまな銃器や爆発物を偽の証拠として仕掛けられたという。

 カラパタンはまた、ケソン州ムラナイ町で2月1日、ジプニー近代化事業による最新のジプニーに放火した疑いで、ほか3人とともに映画監督ジェイド・カストロ氏が逮捕されたことを伝えた。2月8日には、ビコール地域の人権活動家でラジオパーソナリティーのビンス・カシリハンさんが、兵士とみられる男たちから嫌がらせを受けたことも明らかにした。

 同事務局長は「カストロ氏は無実であり、恣意的な逮捕の犠牲者だ」と訴えている。また、「カシリハンさんら全国で約800人が不当に拘束されている。早急な釈放を求める」と訴えた。(岡田薫)

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