「米へのチャンスの架け橋に」 レぺゼンフォックス、比で活動開始
「レぺゼンフォックス」が、本格的にフィリピンでの活動を始める
「史上最強の素人集団」として国を越えて活動し、ビルボード全米音楽チャート8週トップに名を馳せる米アーティスト24kGoldnとのコラボも果たした福岡県出身のアーティストグループ「レぺゼンフォックス」が、本格的にフィリピンでの活動を始める。9日に首都圏パラニャーケ市のカジノリゾート、オカダマニラで開催されたフィリピン初のライブイベント「マニラ・ライフ」でパフォーマンスを披露した、DJ社長さん、DJまるさんに話を聞いた。(聞き手は深田莉映)
―比に目を向けた理由は
僕たちは世界進出するので比だけを見ているわけではないが、いきなり米国で挑戦しても相手にされないだろうと思い、まずは東南アジアから行こうと。その中で比の強みはやはり英語が通じること。英語の歌詞でも英米など本場と同じくらいの熱量で盛り上がれる。植民地だったこともあり、その後も文化や音楽の面で米国の影響を受けていることは否めないと思う。だから、米国へのチャンスの架け橋という意味でも比は強いと感じている。
―比でやりたいことは
比のアーティストとの楽曲コラボ。ヒップホップアーティストが楽曲スタイル的にも合うと思うが、正直誰とでもやりたい。昨年1年間インドネシアを拠点に活動して、ユーチューバーとのコラボ動画やテレビ・ラジオ出演など色々と試したが、海外で「正解だ」と実感したのは、アーティストとの楽曲コラボだった。
―有名米ラッパーとのコラボ実現への道は
彼が渋谷のクラブに出ていた時に直接コラボに誘い、即決で翌日にはレコーディングスタジオへ。渋谷などを案内するついでにミュージックビデオも撮影。レぺゼンは事務所にも音楽レーベルにも入っておらずスポンサーもいないが、その分自分たちで決められる。海外進出するにはこのぐらい自由でないと勝ち上がれないと思っている。
―エンタメについて
これまでは誰をテレビに出演させて誰が主題歌を担当するのかなど、視聴者ではなく制作者が決める、上から下に向けたエンタメの構造だった。故に英米が自ずと強かったが、SNSの時代になり世界がつながると、視聴者が選ぶ下から押し上げられたエンタメが勝つようになった。つまりは数の暴力。それで人口が多い国に目を向けていた。
―1年間活動拠点としていたインドネシアと比の違いは
インドネシアはイスラム教の国で、禁酒など宗教的な面で規制が厳しく、レぺゼンのユーチューブ動画の内容やイベントスタイルとバッティングすることが多かった。比では今のところそういった心配はなさそう。お酒が好きな人も多いし、皆ダンスが好きなのもとても良い。実はこれまで、レぺゼンのスタイルには比が一番合っているのではという声も多く寄せられていた。
―今後の比での活動について
もともと昨年、メンバーのDJ銀太らが比に1年間移住予定だったが、新型コロナの規制で入国できず、急きょタイに移った。そのため1年遅れで比での活動開始となる。頻度はまだ決まっていないが、1~2カ月に1回のペースでイベント開催などで来比できれば。基本的にはマニラがメイン。「日本やべえ」というところを見せつけていきたい。
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Repezen Foxx(レぺゼンフォックス) 福岡県出身のDJ社長さん、DJふぉいさん、DJ銀太さん、DJまるさん、DJわきさんによる日本の音楽アーティスト。ユーチューブ(14日時点で登録者数404万人)やティックトック、その他SNSを駆使し国を超えて活動の幅を広げる。3月7日、世界的アーティスト24kGoldnとのコラボ楽曲、103rdシングル『NaNaNa Tokyo』をリリース。