比はアジア最高の19位 世界ジェンダーギャップ指数
2022年ジェンダーギャップ指数で比はアジア最高スコアで世界19位。比女性委員会も歓迎
内務自治省傘下の女性委員会は10日、世界経済フォーラム(WEF)が毎年作成する2022年版「世界ジェンダーギャップ報告書」で比が世界146カ国中19位とアジア最高水準を維持したことを歓迎する声明を出した。フィリピンのジェンダー指標は前年比で0・001ポイント減少したが、0・783とアジア(オセアニア除く)で最高スコアとなり、英国(22位、0・780)、カナダ(25位、0・772)、米国(27位、0・769)など先進諸国を上回った。同報告書は男女平等度を0~1の間で評価。1は完全な男女平等を意味する。
同指標を構成する下位項目を見ると、比は先進諸国が1近傍のスコアを取る「学歴」で0・997(46位)、旧共産圏や中南米諸国が上位を占める「健康と生存」で0・979(30位)を獲得し、ほぼ男女平等に近い評価を得た。
「経済参加・機会」では、労働参加率が「女性は男性より24・5ポイント低い」と指摘されながら、フィンランド(18位、0・789)より高い0・794で16位。「政治的エンパワメント」は、女性国会議員比率が38・3%に留まっていることなどを反映し0・360で35位だった。ただし、同項目は世界的に平等化が進んでおらず、比は米国(38位、0・332)、オーストラリア(50位、0・258)より上だった。
他の東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3諸国のジェンダーギャップ指数を見ると、シンガポールが0・734で49位、ラオスが0・733で53位、タイが0・709で79位、ベトナムが0・705で83位、インドネシアが0・697で92位、カンボジアが0・690で98位、韓国が0・689で99位、中国が0・682で102位、マレーシアが0・681で103位、ブルネイが0・680で104位、ミャンマーが0・677で106位。
日本のスコアは0・650で116位。主要先進国の中でもASEANプラス3の中でも最低だった。(竹下友章)