出国前検査が不要に 30日からの入国規制
30日から追加接種を受けた人を対象に出国前のPCRや抗体検査の陰性証明が免除
観光省は27日、入国水際対策について、新型コロナワクチン接種を完了し、少なくとも1回の追加接種を受けた人(18歳以上)を対象に、出国前のPCR検査、または抗体検査の陰性結果の提出要件が免除されると発表した。新入国規則は30日から発効する。
また、これまで観光目的の入国などに要求されていたコロナ治療費を含む最低保証額3万5000ドル以上の大手旅行保険への加入という要件も30日から撤廃される。接種を完了していれば入国後の施設隔離はないものの、7日間にわたり症状が出ないかセルフモニタリングが求められる。
新型感染症省庁間タスクフォース(IATF)決議第168号によると、12~17歳の未成年については、接種を完了していれば出国前の検査が免除される。12歳未満の児童は、接種を完了し、少なくとも1回追加接種を受けている保護者と同伴の場合は免除される。
検査免除条件に該当しない場合、引き続き出国前48時間以内に受けたPCR検査の陰性結果か、24時間以内に受けた抗体検査の陰性結果を提出する必要がある。
なお「接種完了」とは2回接種が必要なワクチンなら2回、1回で済むワクチン(ジョンソン・エンド・ジョンソン製)なら1回接種した後、出国日時点で15日以上経過した者を指す。
その他の入国書類としては①ワクチン接種証明②入国予定日から起算して6カ月以上の有効期限のあるパスポート③短期渡航者の場合は滞在期間内の帰国便チケット――が求められる。
プヤット観光相は「入国要件を緩和するよう求めた観光省の提言が採用されうれしい。これから観光客がより訪問しやすくなり、中小企業の収益が増え、雇用が回復する」とコメントした。
2月10日から3月25日までの間、51万7516人の外国人観光客が比に入国。最も多いのが米国籍者で10万4589人。それに次ぎ、韓国(2万8474人)、カナダ(2万4337人)、オーストラリア(2万3286人)、英国(2万846人)、日本(1万3373人)の順となっている。(竹下友章)