16日から「通常のGCQ」へ ジム、博物館の再開承認
16日以降の首都圏と近隣4州の新防疫区分は「通常のGCQ」の見通し
16日以降の首都圏と近隣4州における新防疫区分について、ロケ大統領報道官は10日、感染が抑えられ、病室利用率も下がっていることから「さらに制限が緩和され、通常の一般防疫地域(GCQ)になるだろう」との見通しを示した。同地域は現在、「制限強化されたGCQ」に置かれている。報道官はまた、11日の声明で、新型感染症省庁間タスクフォース(IATF)が首都圏と近隣4州における非接触型の室内スポーツ施設や博物館などの再開を認める決議を承認したと明らかにした。
いずれも稼働率は定員の20〜30%に制限しているが、防疫措置を厳重に施した上で操業を認めるという。また史跡への観光客などの受け入れや博物館も定員の20%まで認められたが、地方自治体の承認が必要。ガイド付きツアーは認められないとしている。
IATFは10日の会合で首都圏と近隣4州における新たな規制緩和措置を承認した。それによると、室内スポーツ施設として稼働が認められたのは、ジムやフィットネスクラブ、スケートリンクやテニスコートなどで定員の30%までの稼働率で営業が許可された。ただし、当局から防疫措置を施した施設に発行されている安全証明シールを受けていることが条件となる。
フィリピン大などの独立研究グループ「ОCTAリサーチ」は11日、ラジオ局のインタビューに対し、首都圏で過去1週間における1日平均の新規感染者数が926人で千人を切ったと発表した。また、首都圏の病院のコロナ病床(ICU)使用率も49%まで下がったとした。しかし、1人の感染者が平均で何人に感染を広げるかを示す実効再生産数(R0)は直近で0・72となっており、5月中旬に記録していた0・57から徐々に上昇している。
▽接種完了高齢者の外出可に
ロケ報道官は11日、一般防疫地域(GCQ)および修正一般防疫地域(МGCQ)内においてコロナワクチン接種を完了した65歳以上の高齢者の外出や同一域内での移動をIATFが条件付きで認めたことも発表した。
65歳以上の高齢者については、これまで政府が不要不急の外出を制限していた。
ただし、接種完了を証明するコロナワクチン接種カードの携帯が必要で、カード自体の発行がまだ1カ月以上かかることから、すぐにこの恩恵を受けることは難しいようだ。(澤田公伸)