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10月12日のまにら新聞から

先を読むことが大切 食糧供給危機への政府の対応

[ 767字|2018.10.12|社会 (society)|新聞論調 ]

 米屋の行列が長くなり、ジプニー運転手がガソリン高騰に文句を言い、市場で買い物した主婦の財布にわずかなコインしか残っていないという状況になって初めてドゥテルテ政権はインフレ高騰が金融政策というより財政政策に起因することを理解した。それで政府はコメを含む生活必需品の供給拡大に向け対策を開始した。

 国家食糧庁は予算のかなりを政府系金融機関への返済に充てた。そのため国産米の買い付けが十分に出来ず外国米を輸入する必要に迫られ、来年度まで外米の買い付け注文が急増。しかし輸入米が増えれば、農家は作付けをする気持ちになるだろうか。仲買人に多額の借金をしている農家にとり、作付け自体を中止することはできない。農家の苗づくりや作付けに対する政府の助成金支援はこれから始まるが、農家が仲買人に抱えている借金を政府系金融機関が肩代わりするという政策も有効かもしれない。現実的な金利で貸し付けを行い農家の生産意欲を高めるのだ。今回のような食糧供給危機に直面した場合、長期的な視点で解決策を見つけるべきだ。

 最近セブ州で土砂崩れが起き多数の住民が死亡した。環境天然資源省は即座に全国の採石工場に対し操業停止命令を出した。国民にとり将来の災害に備えたタイムリーな措置だとみなされるかもしれない。しかし、この決定は、ドゥテルテ政権のインフラ促進政策を進めるためには砂利などが必要という状況を無視したものだ。これは同省が全国の採石業者の操業場所や近くのコミュニティーの状況、自然災害の発生可能性などに関するデータベースを持っていないために起きた。

 首都圏の渋滞問題も解決したいのであれば多くのモールやコンド、その他の大規模な建設計画に許可を出す前にその対策を考えるべきだった。何事も先を読むことが重要なのだ。(8日・ブレティン、メリト・サラザール)

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