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12月24日のまにら新聞から

過去から学べたか 台風ウルドゥハ

[ 666字|2017.12.24|社会 (society)|新聞論調 ]

 ビサヤ地方東ビサヤ地域とルソン地方南部を襲った台風ウルドゥハは各地で土砂崩れや洪水をもたらし、18日夜時点での死者は40人、行方不明者は30人以上に上った。ビサヤ地方ビリラン州で発生した土砂崩れでは、子どもを含む20人以上が犠牲となった。同州の住民は、家のすぐ後ろにある山は「はげ山ではないから」と油断し、災害リスクを認識していなかったと話している。

 しかし、週末に降り続いた雨により土壌は緩み、山の裾は土砂崩れとなって住民を襲った。同州の災害対策委員会の職員によると、被災地域は長年の間、危険区域に指定されていなかった。

 台風ウルドゥハがもたらしたこの嘆かわしい悲劇を機に、災害対策当局は危険区域に住む住民との連携を強めるべきだ。住民の中には災害警報を気にせず避難しない人もいるだろうが、天候悪化による被災リスクが高まったときに、災害対策当局が住民を強制的に避難させることは不可能ではない。特にバランガイ(最小行政区)職員らは土地の災害リスクに通じているはずであり、土砂災害が発生しそうな場所を常に把握し、雨が降り続いた際は住民に避難を呼びかけるべきだ。

 近年、深刻な土砂災害被害が相次いでいる。ビサヤ地方南レイテ州セントベルナルド町では2006年2月、10日間降り続いた雨の後に発生したマグニチュード2・6の地震で大規模な土砂崩れが発生。バランガイがすべて土砂に飲み込まれ、約1100人が生き埋めとなった。台風ウルドゥハは、過去の教訓から学習できないと、同じ悲劇がまた繰り返されると教えてくれた。(19日・スター)

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