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11月26日のまにら新聞から

正義が下される日は来るか マギンダナオ虐殺8年

[ 640字|2017.11.26|社会 (society)|新聞論調 ]

 マギンダナオ州の虐殺を覚えているだろうか。同州アンプトゥアン町の丘の上で、報道関係者32人を含む58人が射殺された事件だ。被害者と家族の無念は晴らされないまま、事件はいまだ解決されず、悪夢が再発する可能性がある。

 事件から8年の月日が流れた。犯行を指示したとされるダトゥウンサイ町のアンダル・アンパトゥアン元町長とイスラム教徒自治区(ARMM)のサルディ・アンパトゥアン元知事は現在も未決勾留中だが、同州の元知事だった父親は2015年に拘置所で病死、別の息子は同年に保釈金1160万ペソを支払い保釈された。

 事件で起訴された197人の被告のうち106人は裁判中だが、残りは逃走中だ。

 また、1986年にコラソン・アキノ元大統領が現在のシャリフアグアク町の重職にアンダル元州知事(故人)を政治任命して以来、一族が不正に溜め込んできた隠し財産についての追及もまだ済んでいない。

 事件に関して、首都圏ケソン地裁では証人200人に対する聴取が行われたが、容疑者の誰一人として有罪判決を下された者はいない。証人の殺害事件も起きている。

 公判は現在、全体の半分まで終了したとする報告がある。完全な正義が下されるまでにさらに8年の時間が必要なのだろうか。この遅れは、政界における権力乱用を増長し、58人の死者まで出さないにしても、同様の殺人事件が繰り返されることになるだろう。彼らはいまや、政敵を殺しても罪から逃げ切れるという自信を得てしまったのだから。(23日・スター)

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