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4月18日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 584字|2017.4.18|社会 (society)|ハロハロ ]

 ウオーレン・ベイティとフェイ・ダナウエイといえば、米ニューシネマの先駆けとなった「俺たちに明日はない」(アーサー・ペン監督、1967年)でボニーとクライドを演じたスターだ。その2人がプレゼンターを務めた今年のアカデミー賞でとんでもないミスが出て別の意味で大いに話題になった。WOWOWが中継していたから授賞ミスを目撃した視聴者がたくさんいることだろう。幻の作品賞受賞作がミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」。

 そんなこともあって封切り間もなくシネコンへ出掛けた。ミュージカルがとりわけ好きなわけでもないし、つぶさにみているわけではないから評論は控える。だが、ともかく楽しい映画である。同作は作品賞こそ逃したが、監督賞、主演女優賞などとともに作曲賞、歌曲賞を受賞しており、オリジナルの音楽が素晴らしい。夢を追う女優の卵とジャズピアニストのラブ・ストーリーだが、出会いから恋に落ち、別れに至る各ステージで心に染みるサウンドが展開する。

 監督のデミアン・チャゼルは映画完成時,31歳という若さ。脚本は5年前に出来上がっていたそう。ウイキペディアの解説によると、同監督の前作「セッション」は、「ラ・ラ・ランド」制作にこぎつけるためのステップ作だというから、この作品の映画化を実現するため、妥協を排した長期間の努力があったようだ。頼もしい才能が現れた。(紀)

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