少数民族に深刻な打撃
[ 322字|2016.6.6|社会 (society)|ビサヤ・ミンダナオ通信 ]
パラワン諸島を襲った干ばつは内陸部の高地に住む少数民族に深刻な打撃をもたらしている。遠隔地のため行政サービスも十分行き届いていないのが現状だ。パラワン州はこのほど、全島に災害非常事態を宣言した。
ボランハオ山地の少数民族地域では、日照りによる水不足に加え、伝統農法で栽培していた農産物が収穫できない状況と報告されている。少数民族のおさは、伝統的な焼き畑農業は環境保護の面から問題はあるにしても、「かんがいのため水が必要だが、夕方に土地を湿らす霧雨すらない」と嘆息した。
干ばつの原因となったエルニーニョは終わりを告げるが、気象庁は今度は逆に豪雨をもたらすラニーニャに警戒するよう呼び掛けている。 (5月30日・インクワイラー)