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3月2日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 621字|2015.3.2|社会 (society)|ハロハロ ]

 初詣に浅草寺に出かけ、毎年買っている護符を求めたら、松の内なのにもう売り切れという。よほど参拝者が多かったもよう。こんな経験は初めてだ。久しぶりにおみくじを引いてみる気になった。筮(ぜい)竹の入った箱をがちゃがちゃ振って取り出した番号のおみくじを開けたら、何と「凶」だ。縁起が悪い。引き直すことにした。

 百円玉を入れて再度がちゃがちゃ。ところがまたも凶。昨年秋、体調を崩したので凶の連荘はショックである。「病気」の欄を見ると「時間がかかる」とある。吉は出ないのか。ゲン直しにもう一度トライしたらまたも凶!しかも病気は「危ない」。同じ凶札でも中身に違いがあることを知った。参道の反対側札所へ場所を変え、小銭入れに残った最後の百円玉で四つ目を引いたら、またも凶!怪しく鼓動が高くなる。

 参詣の前に立ち寄ったうなぎ屋も粟ぜんざいで有名な店も休みだった。ツキのない日だな。そう思い直したら気楽になった。運気の衰退はここ数年続いている。持病は心臓疾患である。年齢相応に覚悟をしているつもりだが、さすがに4連続の凶はこたえた。ところが2月下旬、玄関先でピンポンとチャイム。宅配便の心当たりはない。けげんに思いながら出てみると簡易書留が届いた。開けてびっくり。週刊誌のパズルで当選と1万円の郵便為替が入っていた。1月には懸賞のクオカードも届いたし、凶運のわりに小さな幸運も舞い込む。わが晩年、まあこんなところか、と妙に納得した。(紀)

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