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12月15日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 574字|2014.12.15|社会 (society)|ハロハロ ]

 くい打ち工事を開始してからちょうど1年。念願の工場建設が終わり、今月11日に晴れて開業式を行った。完成したのは、衛生用品、生活用品の材料となる不織布の生産ライン。東南アジア地域では最大規模そして最新鋭の機械設備を誇り、日本および同域内における将来の不織布需要増を確信した上でのインドネシア進出である。

 式は東ジャワ州の伝統舞踊を伴う、華のある内容だったが、この日に至る道は山、谷の連続だった。最大の難関は予想通り、いや予想以上に硬直・腐敗した地方官庁の行政姿勢と、官民問わずの無責任体質。税関や投資関係部署の役人が裏金を欲しがっているのを重々分かりながらも正攻法で押し通したため、通常2週間とされる輸入手続き終了に2カ月費やした。納期などの約束はほとんどが空手形に終わった。それだけに粘りに粘って手続きを終わらせた際の達成感は忘れられない。

 式の最中、さまざまな思いが頭の中をよぎった。無念だったのは式を1週間後に控え、「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」という化膿(かのう)性の細菌感染症にかかったこと。右足首を中心に赤く大きくむくみ、痛みで歩行困難に陥り、同僚らに迷惑をかけてしまった。地元病院の初診で病名は分からず、結局、電送した患部写真を見た日本の知人からの情報で判明した。海外では健康維持がいかに大切かを身をもって知った。(道)

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