女性暴行
マカティ市で続発した女性拉致暴行事件で、女子高生連れ去り容疑で男1人を書類送検
首都圏マカティ市で続発した女性の拉致暴行事件で、首都圏警察南部本部は18日、14歳の女子高生を拉致しようとした容疑で首都圏パシッグ市在住の男(34)を書類送検したと発表した。残る2件の拉致暴行事件についても捜査が進められている。
首都圏警察マカティ署は女子高生を拉致したバン型乗用車が通過したとみられる通りの監視カメラの映像を解析し、被害者や目撃者の証言から容疑者を割り出した。被害者の女子高生は13日、母親とともにマカティ署を訪れ、監視カメラ映像を見ながら容疑者を特定した。
女子高生はまた、「無理やり車に乗せられ、(給油のため停車した)JPリサール通りのガソリンスタンドで逃げ出した」としていた当初の証言を取り下げ、「無理やり乗せられたのではなく、容疑者が『すぐに戻す』と約束したため、ロックウェルまでの道案内で車に乗った」と訂正した。
女子高生は同市ポブラシオンにある公立高校に登校中、声を掛けられてバン型乗用車に乗った。その後、車内で身体を触られるなどの被害を受けた。
一方、9月4日に拉致暴行被害を受けた性転換した男性(19)は「思い出したくない」として同署の呼び出しを拒否しているという。この男性はマガリャネスのエドサ通りで、拳銃を突き付けられてダークブルーのバンに乗せられ、車内で性的暴行を受けた。現金やスマートフォンが入ったバッグも盗まれ、首都圏パラニャーケ市にある商業施設の近くで車から降ろされた。
また、9月30日に拉致暴行被害を受けてルソン地方ブラカン州マロロス市で放置された女性(21)のケースについては、マカティ市からマロロス市まで車が通った道順など、被害女性の証言を基にして捜査が進められている。女性はマガリャネスのエドサ通りで、バンに連れ込まれ、薬のようなものをかがされ気を失った後、性的暴行を受けていた。バンにはナンバープレートがなく、「申請中」のプレートが付いていた。
首都圏警察は特別捜査班を設置、事件解決に全力を挙げている。警察は当初、同一犯の可能性も視野に入れていたが、車種や犯行パターンが異なるとして、別々の犯人らによる犯行とみている。(松本江里加)