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5月27日のまにら新聞から

比人狩りやめよ

[ 710字|2013.5.27|社会 (society)|新聞論調 ]

台湾漁船銃撃事件

 台湾漁船銃撃事件を受け、フィリピン人海外就労者(OFW)の男性が、台湾人に路上で殴られ、負傷した。被害者は銃撃事件とは何ら関係ない。にもかかわらず、新聞紙上ではいまだ、気晴らしに「フィリピン人狩り」をする様子が伝えられている。

 確かに、フィリピン政府の事件への対応は、ひどいものだった。しかし、台湾の反応は明らかに、行き過ぎている。まずは、国家捜査局による捜査結果を待つことが妙案であろう。

 台湾の皆さん、ご安心のほどを。国家捜査局の捜査に、あなた方が言っていたような「ごまかし」はありませんから。

 フィリピン国民は、あら探しが得意なことで知られる。わずかなごまかしでも、メディアが報道してしまうであろう。

 台湾は、騒動を起こしている連中を取り締まるべきだ。分かってほしい。銃撃事件は、台湾人を傷つけるのが目的ではなかった。「フィリピン人狩り」は、文明社会で許されない常軌を逸した行動である。無責任な集団の狂気が生み出したのだ。世界の各国と同様、台湾にも気の短い人々がいる。冷静に問題解決を図るためにも、台湾は、この短気な人たちを抑えなければならない。

 残念なことに、台湾は人種カードをもてあそび、事態を悪化させている。OFWの新規受け入れを凍結すると発表したのに加え、OFW4万人の強制送還まで示唆している。

 もし、強制送還が実行されれば、外貨送金にも影響が出て、フィリピンが大きな打撃を受けるのは間違いない。だが、多くのフィリピン人技術者に依存する、台湾のハイテク産業も、痛手を受けるだろう。弱小のフィリピンには、隣国とことを構える気はない。しかし、我慢には限界がある。(22日・タイムズ)

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