ハロハロ
政治ポストの事実上の「たらい回し」が、いかに政治の腐敗と硬直化を招き、同時に心理・身体的圧迫感を国民に与えるかは、党大会を終えたばかりで、共産党一党支配下にある中国がその一例と言えるだろう。また、国会から村レベルに至る選挙で「世襲」が常態化し、しかもそれが氾濫する銃器と暴力装置に支えられる国では、「正当な声」も銃声と硝煙に消される可能性が高い。
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そこまで極端ではないにしても、国民が政治に抱く「閉塞感」「不信・失望感」の打破には、「新風」を吹き込める人材の登場が期待される。「新風」は単なる人気や珍しさ、ましてや「世襲、暴力」からでは決して生まれない。清廉な人柄と教養、そして確かな実績に加え、達成可能で夢の実現=変革=にもつながる「ビジョン」と「行動力」が求められる。先進、発展途上国のいかんを問わず、「夢を託せる」人材の政界登場は相当に難しい。
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その中で「新風」の期待を抱かせる人材が10月、インドネシア・ジャカルタ特別州知事に就いた。ジョコ・ウィドド氏はジャワの古都ソロで「庶民派市長」として実績を積み、首都州知事選に挑戦、「ビジョン」を伴う清潔な選挙運動が無党派層を動かし、見事に当選。容貌、長身・細身の体形が似ているオバマ米大統領とは同じ1961年生まれの51歳。同氏は連日、知事室を出て庶民の声を聞くなど精力的な活動を続けている。5年の任期中に首都の姿を一変させるほどの「新風」を期待したい。(道)