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10月22日のまにら新聞から

国内石炭増産を

[ 731字|2012.10.22|社会 (society)|新聞論調 ]

電気料金問題

 高額な電気料金のせいで、国内の製造業が減退し、外国からの直接投資が伸び悩んでいる。高額電気料金は専門家の言う「エネルギー・ミックス」の問題、つまり、発電燃料の配分比率が生み出した結果ともされる。一般的には、クリーンで再生可能、コストが低い水力発電の比率が高いことが理想的だ。不幸なことに、我が国は国土が狭く、河川も短いため、水力発電に向かない。乾期になると、発電量が落ちる。ミンダナオ島で電力不足が起きるのは、水力発電に頼っているのが理由なのである。

 電気料金が高いもう一つの理由は、火力発電に使う石油や石炭のほとんどを輸入に頼っているためだ。現在、国内の発電を燃料の内訳でみると、石炭燃料の発電所が全体の35%と最も多く、次いで天然ガスが29%、地熱発電が17%で水力発電は12%、そして石油燃料の発電所は9%にすぎない。エネルギー・ミックスとしては改善が見られるとはいえ、さらに電気料金を引き下げるためには、石炭の国内調達を増やすことも重要だ。

 過去13年間の石炭の輸入依存度は76%だった。国内の炭鉱の開発が進めば、今後2年間で、この比率が60%まで低下するとみられる。国内では今後、石炭燃料の発電所の操業が増える事情もあり、14年には年間、1528万トンの石炭が必要になると試算されている。しかし、昨年の国内生産量は760万トンにすぎなかった。

 現在はセミララ炭鉱が全体の96%を生産している。最近、コール・アジア社が株式上場し、ようやくミンダナオ島での炭鉱開発が本格化する。我が国の経済発展にとって、高額な電気料金の引き下げは不可欠だ。水力発電依存から脱却できれば、ミンダナオの電力不足も解消する。(18日・スター、アレックス・マグノ氏)

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