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4月9日のまにら新聞から

良き一市民に

[ 722字|2012.4.9|社会 (society)|新聞論調 ]

新卒者に贈る言葉

 首都圏などでは大学の卒業式が毎日のように開かれている。無事卒業できた諸君には「貴重な学費が無駄にならなくてよかった」と祝いの言葉を贈ると同時に、社会に出るに際して以下のようなアドバイスをしたい。

 君たちの大部分は、間もなく就職活動を始めると思う。しかし、新卒者総数は年間40万人を超え、職探しは容易ではない。そのような状況下、有望な就職先の一つは、コールセンターに代表されるビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)業界が挙げられる。初任給の高さは確かに魅力的ではあるが、変わった英語で苦情を並べ立てる顧客らの侮辱に耐えねばならない。

 就職先が見つからなかった場合には、政府や銀行から資金を借り入れ、小・中規模ビジネスを起業するのも一策だろう。また、慢性的な人員不足に直面する国家警察、国軍の門をたたく道もあるが、「不名誉な兵士」や「法律を破る警官」にはならないでほしい。

 仕事が見つかって社会人になった後は、「良き一市民」として、所得税などを期限までにきちんと納めてもらいたい。適正な納税は公共サービスに対する関心をおのずと高め、より良いサービスの提供を市役所や警察、首都圏開発局(MMDA)などに求めるはずだ。逆に、納税しない場合には、家の前に放置されたごみの回収など、市民として当然の権利主張をしにくくなるだろう。

 卒業から6カ月後も仕事が見つからない場合には、失業者の政党「全国失業者連合」を結成し、下院選政党リスト制に立候補することを勧める。政党登録や立候補手続きには、中央選管の審査をパスしなければならないが、300万人以上とされる若年失業者を組織できれば、規定最大の3議席確保も夢ではない。(3日・タイムズ)

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