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3月14日のまにら新聞から

巨大地震への備えを

[ 694字|2011.3.14|社会 (society)|新聞論調 ]

沈着な日本に学べ

 先にハイチとチリで地震が起きた時、首都圏の巨大地震へのぜい弱性に警告が発せられたことがある。比は過去に地殻変動による地震を経験し、この国が地震の多発する環太平洋火山帯に位置していることを知っている。懸念が表明されたのは、天災が起きるかもしれないという不安よりもむしろ、強い地震と津波に対して、この国が対応できるかということだった。

 昨年のある経済調査によると、巨大地震が起きた場合、比首都圏は「混とん状態」となり、「経済活動は維持できなくなるだろう」と記されていた。

 比では、津波に対する備えは整っていない。日本は11日、ここ百年で最大規模の地震と津波により、多大な被害を被った。同日夜、比の東海岸にも津波が押し寄せたが、被害は出なかった。しかし、インドネシアでは依然として火山噴火が続いているし、環太平洋地域では、安心できない兆候が続いている。

 今回、比の太平洋沿岸の住民には避難が呼び掛けられ、最悪の事態に備え、救助隊が配置された。火山学者が、首都圏の一部や地震断層近辺の住民に対し、警戒を怠たらないよう繰り返し警告している。もし日本を襲った巨大地震がこの国で起きたら、悲惨な事態となるだろう。

 地震が頻繁に起こる日本では今回、大災害とはなったものの、破壊力が莫大だった津波に対し、日本人は驚くと同時に落ち着き払っていたように見えたのが印象的だった。それは自然災害に備え、普段から準備をしている国にだけできることだ。比が同じような災害に見舞われたら、混とんと化したハイチではなく、準備を怠りなかった日本のように、災害に対応できるよう願ってやまない。(12日・スター)

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