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4月26日のまにら新聞から

勝ち馬に乗る偽善者

[ 733字|2010.4.26|社会 (society)|新聞論調 ]

自由党へのくら替え

 ルソン地方アルバイ州のサルセダ州知事が所属する政権与党ラカス・カンピCMDを離党し、自由党(LP)へくら替えした。国益のためではなく、私益を追求した日和見主義だ。勝ち馬に乗り、次期政権で重要ポストに就任するという思惑が透けて見える。

 同州知事は、国連大使を辞任し、アキノ陣営のシンボルカラーである黄色いTシャツを着た偽善者、ダビデ元最高裁長官と同類だ。同元長官の息子はセブ州知事選に出馬、ガルシア現知事と争っている。

 アキノ陣営を支持した理由として同元長官は「国民は汚職を決して容認しない。政府の責任は追及されるべきだ」と説明した。この言葉ほど偽善を表しているものはない。

 ダビデ元長官はバギオ市に裁判官専用のホテルを建設した際、公金を不正流用したとされる。この疑惑を追及した下院側の召喚には応じず、責任を回避した。その後、上下両院から弾劾を求める動きが高まったが、同元長官は「最高裁は暗黒の力によって破壊されようとしている」と主張、アロヨ大統領に救いの手を求めた。

 「汚職を容認すべきではない」。こんなたわ言を言う元長官こそ一体何者だ。2001年にアロヨ大統領が就任して以降、国連大使を辞任する3カ月前の約8年間だけでなく、エストラダ前政権時代から積極的に「クーデター」に参加、現政権側を支持した。

 憲法順守や責任追及が不可欠だと主張する最高裁長官が実は法律違反者であるという事実を想像してみたまえ。汚職を容認できない同元長官が度々汚職疑惑を生み出した現政権を支持し続けてきた事実を考えてみたまえ。

 政界の勝者を望む元長官と同州知事の2人は単なる偽善者でしかない。自由党へのくら替えは、同じ穴のむじなである証拠だ。(21日・トリビューン)

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