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12月4日のまにら新聞から

なぜ2カ月の兼務?

[ 684字|2006.12.4|社会 (society)|新聞論調 ]

大統領の国防長官就任

 アロヨ大統領は一日、最も信頼する閣僚の一人だったクルス国防長官の後任に就任した。大統領が国防のトップに座るのは二〇〇三年に起きた国軍将校反乱事件後にレイエス長官が辞任した時に次ぎ二度目である。

 必要な時に、国家元首が空席となった閣僚ポストを臨時に兼任するのは珍しいことではない。だが、この時期になぜ大統領が国防長官を兼ねるのかと当惑しているものは多い。

 第一に後任者がいないわけではない。事実、候補者リストにはきわめて多くの名が連なっている。第二に、この兼務は大統領の健康状態に不安が広がっている最中でのことだ。最近受けた定期検診で主治医から仕事のペースを落とすようアドバイスされているという。

 なぜ、大統領は二カ月間、国防長官のポストに就かなければならないのか。なぜもっと短い期間ではないのか。大統領が何かをたくらんでいるのではないかという推論が飛び交っている。大統領は軍の掌握を強め、軍人との信頼関係を改善したいとの思惑があるのだろう。クーデターの脅威に終止符を打つために。

 後任の候補者には、エブダネ公共事業道路長官、メンドーサ運輸通信長官、ロミバオ灌漑(かんがい)管理局長の三人の元国家警察長官とセンガ、シマツ両元国軍参謀総長、テオドロ、ピチャイ両下院議員が含まれている。

 最近になって、アルバレス元上院議員もリストに加わった。国防長官は忠誠心と高潔、能力を兼ね備えるべきである。疑いもなく、アルバレス氏がそうである。長期にわたる立法府での経験をもって、同氏が任命されればアロヨ政権の政治的基盤強化の一助となるだろう。(2日・スタンダードトゥデー)

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