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9月4日のまにら新聞から

強気のアロヨ大統領

[ 674字|2006.9.4|社会 (society)|新聞論調 ]

上向きの経済成長に自信

 与野党間の間断ない確執、不安定な国内治安情勢にもかかわらず、フィリピン経済が上昇傾向にある。これに勢いづくアロヨ大統領は「経済専門家が何を言っても気にすることはない。突き進もう」と呼び掛け、久々の好材料に強気発言を披露した。

 国家経済開発庁が発表した今年第二・四半期の国内総生産(GNP)の実質成長率は五・五%。この結果、同年上半期の同率も六・五%に達した。これらの成長率は前年

の各同期の成長率を上回り、アロヨ政権が設定している通年の目標値(五・五︱六・一%)を達成する見通しが強まっている。

 今回の成長率は中国経済の二ケタ成長に比べ見劣りはするが、中国には比が抱える「政争」「治安不安」といった負の材料がない。

 注目されるのは原油価格をはじめとする物価高騰が、この国の経済のけん引役を果たしている「個人消費」に冷や水を浴びせなかったこと。個人消費の伸び率は同第二・四半期で五・二%、同上半期で五・四%を記録した。これは海外就労者(OFW)からの外貨送金総額が同第二・四半期に一八・三%と好調だったことに支えられている。

 同時に、幅広い部門で勢いを取り戻しつつある状況も明らかになった。その代表例が農林水産部門で、同上半期の成長率は五・二%と、前年同期の同率〇・七%から大幅に改善した。

 米国での金利引き上げといった不安材料が見られる中、主要輸出品の電子部品需要が好調で、同上半期の輸出は一六・八%の伸びを示した。これらの好材料からネリ国家経済開発長官も「比は周回遅れのグループから抜け出した」と自信を示している。(2日・タイムズ) 

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