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6月5日のまにら新聞から

深刻な教室不足

[ 653字|2006.6.5|社会 (society)|新聞論調 ]

教育長官代理の閣議発言

 アロヨ大統領は、閣僚をたしなめることで問題を解決させてみせた。閣議でヒダルゴ教育長官代理が教室不足数は六千八百三十二(一室四十五人収容)に上ると発言、これに怒った大統領は、「午前と午後の二部制にすれば一教室に百人収容できる。この制度導入で、不足数は?」と尋ね、同長官代理は「わずか」と答えた。

 長官代理は教室の不足数確認のため教育省に戻り、その後、「教室は不足していない」と訂正した。

 わずか数時間のうちに、何千と伝えられた教室不足数がゼロになった。大統領を怒らせた数字は何なのだろう。長官代理が報告した数字は教室不足数ではなく、今年建設を計画している教室数だったという。不足がないのなら、なぜ政府は約七千の教室建設計画に予算二十億ペソを用意していたのか。

 長官代理が挙げた数字は、教室不足数であって、二部制を採用しても減少しない。さらに言えば、二部制は教室不足から生まれた政策だ。ルス元教育次官は、「二部制は授業・学習時間を短縮させる」と指摘する。

 教育省によると、一教室四十五人という理想の状況を想定すれば、教室不足数は七万四千百十五に跳ね上がる。この爆発的数字は、大統領がかんしゃくを起こしたり、機嫌を取るために数字を訂正しても減少はしない。

 政府は教育行政を明朗にすべきだ。新学期が始まれば国民は真実を知る。ファビラ貿易産業長官はかつて「仕事不足ではなく、仕事を選り好みしているだけ」と主張した。国民はこうした口先だけの政府側の言い換えにだまされてはいけない。(1日・インクワイアラー)

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