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5月1日のまにら新聞から

経済問題が優先課題に

[ 683字|2006.5.1|社会 (society)|新聞論調 ]

石油危機に救われた政権

 世界市場での原油価格が一バレル七十五ドルまで急騰したことで、経済問題が国家の優先課題となった。

 国民は、昨年七月以来のアロヨ政権の政治危機が国家の重要課題で、経済問題は二の次だと現政権に意図的に思わされてきた。実際、長引く政治危機が経済に与える影響や、貧困問題は討議されることが少ない。

 しかし、今経済問題を論じることで、政権はより重要な問題からわれわれの目をそらそうとしているのかもしれない。石油危機は政府高官の国会証言を事実上制限する大統領令四六四号への最高裁違憲判決後に急に取り上げられるようになった。

 石油危機という亡霊は、最高裁判決の一週間後に政治家たちの注意を引き付け始め、国会や大統領府の問題意識は急激に石油危機に向けられるようになった。そして、とうとう政治家たちに経済は国家の優先事項から除外するわけにはいかないとの現実を突きつけた。

 ドーハで先日開催された石油輸出国機構(OPEC)会合で関係者は、将来的には同五十︱六十ドルという現実的な価格に落ち着くとの見通しを明らかにした。

 しかし、それまで比は生活必需品への影響を最小限にとどめながら、生き延びねばならない。与野党は協力して付加価値税(VAT)の石油製品への免除や、輸入関税の引き下げ策などを議論している。このかつてない状況は、幸いにも四六四号への違憲判決に続くアロヨ政権の正統性をめぐる政争を抑え、アロヨ政権を救済した。国会が再開される五月十五日までいましばらく、国民は不毛な国会審議から一時的に逃れることができるかもしれない。(26日・インクワイアラー、アマンド・ドロニラ氏)

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