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4月3日のまにら新聞から

観光事業の未熟示す

[ 689字|2006.4.3|社会 (society)|新聞論調 ]

空港天井崩落事故

 外国に旅行した者がまず旅先の国に到着して最初に抱く印象は空港から得るものだ。清潔で効率的な場所だろうか。また、旅行者を快適な気分にさせる施設を持っているだろうかとの視線であたりを見回すだろう。もし空港で、旅行者たちがビザの手続きや税関手続きをしている最中に天井が落ちて来ることなど起こり得ないと保証できないとしたら、そんな場所は空港施設と言えるだろうか。

 今回のマニラ国際空港第3ターミナルの天井崩落事故は必ずや海外で報道され、どの旅行者にもフィリピンに旅行するべきかどうか再び自問自答させたはずだ。なぜわれわれの国では建築物に関する問題がこんなにも多いのだろう。数年前は、高層ビル一棟が自壊したことすらあったではないか。

 今回の天井崩落事故では建築家には責任はなく、あくまでそれを建設した企業が調査を受けるべきである。明らかにこの企業は、建設事業主体のフィリピン・インターナショナル・エアー・ターミナル社から工事を請け負った企業である。とにかくわれわれは政府による事故調査の結果を待たなければならない。

 しかし、われわれは、この崩落事故が空港開業の前に起きたことに感謝する。幸運にも死傷者は出なかった。これがもし、開業後に発生していたとしたら、わが国の観光事業促進プログラムはどれほど甚大な悪影響を受けることになったことだろう。

 しかし、今回の空港施設の天井崩落事故は「氷山の一角」に過ぎないとの懸念を表明している人もいる。空港という観光客が訪問国で最初に出会う場所で問題が発生したことは、わが国の観光事業が未熟であることを意味しよう。  (30日・スター)

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