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4月25日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 535字|2005.4.25|社会 (society)|ハロハロ ]

 「常夏の国」が夏になったというのもおかしいが、この時期になると街路樹などが次々に花を咲かせる。偶然なのか、桜前線の北上を伝える日本の「花だより」と期を一にしている。四季のないフィリピンのようだが、一年を周期にした自然の営みは歴然。乾期の今は、大きな木々の花を楽しむ季節らしい。

 三月になると、色が桜と見まがうカカワテが咲く。それにナラ(NARRA)が続く。二十メートルを超える大きな木を山吹色の花が覆う。数日で散りいそぐ花びらが地面を黄色に染めるさまもまた見事。フィリピンの国樹で、家具に使われるカリン材の原木として有名。楢(なら)とは別な木だ。

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 四月中旬から五月にかけては、葉を落とした枝から透き通るような黄金色の花房が垂れ下がるゴールデンシャワー。葉は糖尿病に効果があるといわれるバナバは、薄紫色の花をいくつも空に突き出している。「この木何の木、気になる木」のCMソングで有名になったアメリカネム(フィリピン名はアカシア)は、南ルソン高速道沿いで、こんもりと広げた枝の先端いっぱいに小さなピンクの花をつける。そして、いかにも熱帯の花らしい火炎樹。どれも今が盛りだが、花の命は短い。この拙文が「六日の菖蒲(アヤメ)」にならないことを願う。(濱)

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