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1月17日のまにら新聞から

国家の恥辱を許すな

[ 680字|2005.1.17|社会 (society)|新聞論調 ]

前大統領の行動

 ひざの治療のために香港に滞在しながら病院を抜け出してパーティーを開催したと報道されたエストラダ前大統領は、「友人と夕食を共にしただけ。どこが悪い?」とリポーターに答えている。彼はまた、お抱えの美容師を同行させたが、「香港に来る前に散髪するのを認めてもらえなかったからだ。どこが危険なのだ」とも答えている。別荘拘置というぜいたくな措置を受けた後ももっと恵まれた待遇を受けて当たり前だと考えているようだ。

 香港の高級マンションを借り切って自分や元閣僚の家族たちを招待して夕食会を開いたり、病院内で立食パーティー用の部屋を借りたり、お抱え美容師を飛行機のビジネスクラスで連れてきたりする前大統領は、誰の目にも改心した人物とは思えない。現在の彼は、民衆蜂起を呼び起こした腐敗政治を行ったのとまったく同じ人物なのだ。

 ひざ治療で香港滞在中のエストラダの行動は、菓子屋でだだをこねる子供と同じだ。顔を食べ物でふくらませ、感覚をまひさせて、現金を使いまくる。行動に注意しなさいと言われると、哀しく訴え、泣き始める。

 エストラダ氏は一インチを与えられたら一マイルを奪う男であることは誰の目にも明らかだ。健康の不安を訴えながら自分の望んでいる旅行を実現させるためにひざの病気を交渉材料にしたことは怒り心頭に発する。

 しかし、エストラダ人気におびえる大統領府から多大な支援を受けていることも確かだ。しかしエストラダ氏のスキャンダラスな行動は個人的な退廃を示すだけでなく国家の恥辱でもあるのだ。比の司法と政治体制はどこまで忍耐を強いられるのか。(15日・インクワイアラー)

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