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1月10日のまにら新聞から

良薬は口に苦し

[ 691字|2005.1.10|社会 (society)|新聞論調 ]

芸能人の日本入国制限

 日本政府が近く実施する外国人芸能人の入国制限は、「ジャパユキ」のレッテルを張られてきた比芸能人にとって悪いニュースだ。

 日本に入国する比芸能人は年間約八万人に上るが、その大半は興行ビザ再取得の道を閉ざされるに違いない。また、違法滞在を続けている比人約三万人も昨年十二月の入管法改正により厳罰を科せられることになるだろう。

 良いニュースは、二年以上の興行経験やダンス、歌の専攻歴のある芸能人にのみ興行ビザが発給されることだ。すなわち、ジャパユキが日本の低級なバーで活躍する時代は幕を下ろし、同時に日本の暴力団組織などと結び付いて芸能人を送り出してきた違法な就労あっせん業者も根絶されることとなる。

 比にとって、入国制限は飲まなければならない苦い薬だ。日本で就労する芸能人の減少という犠牲を払ってでも、比女性が国外で食い物にされるという恥辱、売春婦を国外へ派遣しているイメージを一掃すべきだ。

 過去に訪日した際、芸能人からジャパユキへと姿を変えた比人女性が、泥酔した日本人男性に抱きつかれる様子を何度となく目撃した。わたしが「どうしてそのようなことを許すのか」と女性に聞いても「いいの。お金になるから」と返ってくるばかりだった。

 ジャパユキの中には、日本人経営者に旅券を差し押さえられた状態で売春を強制される女性が少なくない。「売春をしないと給料を払わない」と脅す経営者もいる。我が身を守るために、客や暴力団関係者のガールフレンドになるケースもある。悲しいことだが、これがジャパユキの実態だ。日本政府の新方針がこれらを変えるよう願う。(5日・スタンダード、エミル・フラド氏)

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