ハロハロ
[ 461字|2004.10.25|社会 (society)|ハロハロ ]
パソコンに向かうせいか後頭部や肩の張りが引かない。定期検診で帰国した先週、気功療法をウリにしている近所の中国療術院をトライした。「六十分六千五百円プラス初診料千円の計七千五百円を広告持参の方、四千円に割り引き」というチラシに引きずられて行ってみた。三十代と四十代とおぼしき中国人二人がやっていて東北地方吉林省から来たという。
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十歳まで瀋陽に住んでいたので親近感を覚え、独特の白菜や蒸し餃子など話が弾んだ。気功療法といっても一種のマッサージで、治療に当たった若い方の男性がすごい力。次の日には耳の後ろの痛みが消えたが、肩はまだ。定期的に通ったら治ると勧められ、三日後にまたやってもらった。
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次の予約は、と聞かれて口を濁した。翌日はマニラへ戻る日定で、うっかりうち明け話をすると留守宅が荒らされるのでは、などという不安が不意に頭をかすめたからだ。療法師二人を疑うつもりはないのだが、福岡の中国人留学生による一家四人惨殺事件の初公判が報じられたばかりで、中国人にはどうしても警戒心を抱いてしまう。 (紀)