ハロハロ
日本からの帰り、久しぶりにフィリピン航空を利用したのでターミナル2に到着、入国審査の長い列についた。なかなか進まぬ入管手続きに「遅いな,何やってんだ」とぼやいていた日本人二人連れが「おい、あれは何だ」と叫ぶ。見ると、隣の列、真中あたりで天井から水滴が絶え間なく、かなりの広がりで落ちてきている。床には的外れのバケツが三つ。空調の水が漏れているよう。
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すぐ後ろに男女児二人を連れたフィリピーナ。三十代初めあたりか。達者な日本語で子供たちをなだめすかしていたが、天井からの漏水を見て「これ、やっぱ、日本じゃないね」とのたまった。いや、まったく。最新施設の空港でこんなざま、日本では考えられないでしょう。
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ターミナル2は日本からの援助で建設されたと誇らしげに書いてある。造ったあとのメンテナンスが、この国は良くない。メンテナンスにあまり意を払わぬ傾向が強く、いろんな面でそれが現れている。今回の日本寄贈のパソコン盗難事件をみても、援助を受ける国と寄贈する側の実情認識のズレなどが最悪の結果を招いているようにみえる。(紀)