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2月10日のまにら新聞から

英語使用を支持する

[ 724字|2003.2.10|社会 (society)|新聞論調 ]

教育言語の問題

 情報革命が進む中、アロヨ大統領はこのほど、デヘスス教育長官に教育現場における使用言語を英語に一本化するよう命じた。国会が教育言語としてフィリピノ語使用を法律で義務付けない限り、フィリピノ語で教えられている科目も英語で教えるよう教育長官に指示したという。

 私たちはこの発言を全面的に支持する。教師の中には大統領の考えに反対する人もいる。彼らは「母国語で学んだほうが児童の習得は早い」と主張する。だが、もしそうならば、ビサヤ地方では現地語のセブアノ語を、イロコス地方ではイロカノ語——を使用すべきだろう。反発する教師の多くはタガログ語圏出身者なのだ。

 なぜ教育現場における主要な言語として、従来フィリピノ語で教えられていた科目についても英語の使用を推奨するのかについて話そう。第一に、英語は今日、世界で最も幅広く使われている言語だからだ。英語が私たちの財産であることは幸運である。だが、これが教育言語を英語にしたい理由ではない。

 私たちの時代における進歩は知識に依存しており、その知識は英語により最も入手しやすいというのが理由である。もし英語で書かれた医学や機械土木、建築学などの書物が翻訳されるのを待っていたら、私たちは常に遅れをとってしまうだろう。

 確かに英語にも欠点はある。スペイン語やフィリピノ語と異なり、単語は表記どおりには発音されない。しかし一方で、英語は他言語からの借用語が多く、幅広く豊かな用語を持つ。   

 英語がどれほど国の発展に寄与しているかの典型的な例は、英語を話せるがゆえに比人が海外で働けているということだ。世界はいまや「グローバル村」である。英語はその村の言葉なのだ。(6日・スター、アレハンドロ・R・ロセス)

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