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2月4日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 492字|2002.2.4|社会 (society)|ハロハロ ]

 すっかり葉を落として一年たち、枯れたように垂れ下がった細長い茎に桃紫色の花をいくつもつける。珍しいランが拙宅の庭で咲いた。園芸研究家の関緑さんにいただいたデンドロビュームの一種で、フィリピン名は「サングーマイ」。上に伸びていた茎が根元から垂れて花を咲かせるランは、こちらで珍しくないそうだが、日本で見慣れた花と形態が違う。

 花だけでない。フィリピンで暮らしていると、人々の生活習慣の中に日本人の常識とかけ離れたものがあるのに気づく。それを日本人の尺度に当てはめ、あれこれ論じるのは茶飲み話にはなっても不毛だと思う。米のたき方一つでも、吹きこぼれを気にせず、水を足すフィリピンと日本では違う。異文化との出会いは外国暮らしの得難い体験だ。

 「国際化時代」と言われる現在、情報通信技術の進歩もあり、異文化に触れる機会が飛躍的に増えた。しかし、世界のいろんな国や地域の人々の精神的な生活に根差す文化を理解するのは容易ではない。だが、互いの文化を認め合うのが国際化時代の在るべき姿だと思う。それにしても、「国際化」即「アメリカ化」といった一極集中の現況に危険なものを感じる。(濱)

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