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10月11日のまにら新聞から

「経済と南シナ海切り離せず」 中ASEAN首脳会議で大統領

[ 634字|2024.10.11|政治 (politics) ]

マルコス大統領「南シナ海と中ASEAN経済協力は切り離せない。政治的安定がなければ経済協力深化すべきでない」

 中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳会議が10日、ラオス首都ビエンチェンで開かれた。マルコス大統領は、李強首相を前に「われわれは南シナ海で国際法違反の嫌がらせや威圧行為を受け続けている。南シナ海の全体的な状況が緊張したまま変化がないのは残念だ」と批判。さらに、「中国ASEAN関係は南シナ海情勢から切り離すことはできない。政治的な安定が保たれない限り、経済協力を深めるべきではない」とけん制した。

 通常の首脳会議よりマルコス氏が踏み込んだ発言を行った格好だが、各種報道によると、ベトナム、シンガポール、タイが支持を表明した。

 さらに大統領は、南シナ海問題の平和的解決策として長らく議論されている南シナ海行動規範(COC)について、「地理的範囲という問題、南シナ海行動宣言(DOC、2002年採択)との関係、そして法的性質といったCOCの中核的要素は未解決のままだ」と指摘。「『自制』のような基本的な概念の定義さえまだ合意が得られていない」と述べ、交渉の加速化を訴えた。

 また、同日開かれた日ASEAN首脳会議では、「南シナ海・東シナ海における一方的な行動が、平和と安定に対するリスクだ」と強調。「ASEANと日本の関係は、平和、安定、繁栄を促進するという基本原則を共有することにより、ルールに基づく自由で開かれたインド太平洋を強化し続けている」として、日本が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」のビジョンに対する賛意を改めて示した。(竹下友章)

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