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1月29日のまにら新聞から

習近平は信用できぬ 中国船侵入問題

[ 687字|2023.1.29|政治 (politics)|新聞論調 ]

マルコス大統領の訪中の後、中国海警局船が比漁船を威嚇する事態が2回発生した

 マルコス大統領の訪中の後、中国海警局船が比漁船を威嚇する事態が2回発生した。最初は南沙諸島セカンドトーマス礁で、次にルソン島東沖のスカボロー礁だった。両礁とも、比の基線から200カイリの内側にあり、中国からは700カイリ離れている。それにもかかわらず、中国の武装船は比の民間船に対し、威嚇し、放水し、砲撃し、銃弾を浴びせようとする。

 1月3~5日の訪中から帰国した大統領は「中国が比の漁業を止めないという合意に至った」と喧伝した。しかし、中国の威嚇を知るや、自信を失った様子で「中国側のカウンターパートがこの問題を習国家主席に報告することを期待する」とだけ述べた。

 マルコス大統領は悟るべきだ。習近平は信用できない。中国は協定を破るのが常だ。相手の警戒心を解くために、見せかけだけの書類に署名する。そして、秘密裏に事を進める。毛沢東は「優れた共産主義者は宣伝屋」と言った。習主席は陰謀渦巻く中国共産党のトップだ。例えば、中国製のコロナワクチンの効果を誇張して宣伝するのはお手の物だ。

 中国は沿岸国に自制を求める2002年南シナ海行動宣言にもかかわらず、南シナ海にある25カ所の岩礁や砂州を奪取、比のミスチーフ礁とベトナムのウッディー島を要塞化した。また2005~08年における比海底部の石油・鉱物の共同探査事業の結果を比に対し非公開にし、その調査結果を元に九段線を設定した。

 こうした実効支配の拡大への試みだけでなく、中国は情報操作にも長けている。親中的な国軍将校人事に影響を持つ中国人の存在にも注意せねばならない。(27日・スター、ジャリウス・ボンドク)

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